エアフィルターは、特に砂嵐のように極端かつ困難な気象関連状況において、ガスタービンを大気中の微粒子の影響から保護するうえで重要な役割を果たします。 砂嵐は数分で終わることが多いですが、数時間継続することもあります。 その継続時間にかかわらず、砂嵐は大きい砂粒子や破片を運ぶことが多いため、ガスタービンに重大な損傷を引き起こす場合があります。
砂塵嵐や砂嵐と呼ばれる気象現象は、細かいバラバラの土が強風で大量に巻き上がり、大気中に吹き上げて粒子の密集した壁を形成することで発生します。 砂嵐は数マイルにわたって成長し、高さは数千フィートに達することがあります。 砂嵐は複雑であることに加え、塵埃粒子が小さくて軽いほど大気中に高く舞い上がり、遠くまで移動します。 さらに、乾燥した気候であればあるほど、その地域は砂嵐の影響を受けやすくなります。
砂嵐の間、空気は塵埃粒子で飽和状態になり、ガスタービンのコンディションとオペレーションにとって大きな脅威となることがあります。 エアフィルターはバリアとして機能し、塵埃粒子の大部分がエンジンに侵入するのを防ぎます。 砂嵐の間に粉塵や破片からタービンを保護することによって、オペレーションを維持し、重要な時期に稼働が停止して大きな損失が発生することを防ぐことができます。
エアフィルターがあることによって、ガスタービンは砂嵐発生時でも、通常のオペレーティングコンディションでも、稼働することができます。 たとえば、ガスタービンはエアフィルターによってきれいな空気を確保しますが、これは最適な燃焼と効率的な発電に欠かせません。 また、エアフィルターは空気圧を一定に保ち、タービンのオペレーションの安定性と信頼性を高めます。 一般的に、エアフィルターのおかげでメンテナンスや修理によるダウンタイムは短くなります。
エアフィルターは、特に砂嵐下において、内部のパーツやコンポーネントを塵埃粒子から保護します。 微細な塵埃粒子は、ブレード、ベアリング、コンプレッサーといったガスタービンの内部コンポーネントに容易に侵入し、摩耗を引き起こすことがあります。 これらのコンポーネントは繊細で、ひとたび衝撃を受けるとシステムの磨損が早まり、効率が低下し、故障につながる可能性があります。 さらに、ブレードなどの表面に粉塵が蓄積すると空気の流れが妨げられ、タービンのパフォーマンスや出力が低下して、燃料消費量が増加する可能性があります。 長期的には、エアフィルターによって頻繁なクリーニングや修理の必要性が最小限に抑えられ、メンテナンスコストを削減できます。
ドナルドソンは、砂嵐は数分以上続くと仮定して、そうした状況において自社製品のフィルターとフィルターメディアがどのような性能を発揮するかを確認することにしました。 そこで、自社フィルターと、それと同グレードの他社フィルターを使用して比較試験を行い、長時間の砂嵐に対する耐性を調査しました。 この試験では、砂嵐下で劣化が進んだエアフィルターの性能を見ることにしました。
使用したフィルターは、8日間(200時間)砂嵐にさらされたものです。 試験は大量の塵埃粒子が空気中に放出された、非常に粉塵の多い環境において、2時間にわたり行われました。 理論上、差圧が急激に上昇すればするほど、こうした環境下におけるフィルター寿命は短くなります。 したがって、試験中に継続的にパルスを送られるドナルドソンのフィルターには、高いパルスクリーニング能力があることが明らかになります。
当社フィルターにはクリーニング目的で頻繁にパルスが送られるため、フィルターは低く安定した圧力降下を維持できます。 その目的は、フィルターを可能な限り清潔に保ち、極度の粉塵コンディションでもタービンが通常レベルで動作を継続できるようにすることです。
試験の結果、ドナルドソンのフィルターメディアは、砂嵐下でのフィルターの許容圧力降下において、他社製品よりも優れていることがわかりました。 グラフのデータから、当社のエアフィルターは、粉塵の有害な影響からガスタービンを保護し、特に砂嵐において低い圧力降下を維持するために不可欠であることがわかります。
この試験では中級グレードのフィルターを使用しましたが、ドナルドソンではさまざまなタイプのフィルターメディアを現場で試験しており、あらゆる場合において当社の製品がガスタービンのクリーニングと保護に関し他社製品を上回っています。 当社のフィルターとフィルターメディアは、タービンのパフォーマンス、効率、寿命、全体的な信頼性を維持するうえで重要な役割を果たし、結果としてオペレーティングとメンテナンスのコスト削減に貢献します。